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《ネタバレ》 監督の出身地下関にちなんで関門地区で先行上映されたおりに観ておりました。理由として「チルソクの夏」(これも先行上映)での時代背景をうまく表す歌謡曲の使いかた、特に女子高生たちに歌わせるという手法と、予告編で藤井隆、井上尭之が青年時代と壮・老年期を演じるということがわかって、期待しておったからです。チルソクの夏では上野樹理に眼が行き「スイングガールズ」「のだめ」と彼女をフォローし続けることができて、佐々部氏に感謝してます、ということで3点つけました。「半落ち」は未見です。他者の原作の映画化についての演出について存じ上げませんが、自身の主題による下関2作、愚作ですね。私、対岸の街に生まれ育ちましたので事情はある程度わかります、似たような状況も見聞きしておりましたし。この作品の最大の失策は、藤井、井上両名、一人が歌謡曲、あるいは日本音楽のフォロワーであり、もう一人がその空気感を肌で感じているバンドマンだというのに、それを活かしきれなかったということにつきます。監督の歌謡曲にたいする嗅覚は良いと感じるのですが、描きたい主題とのバランスが取れない、つまり客観性がないんだと思います。それでも勢いだけで作品作って成功する人もいることを考えれば、本作品は駄作と言われてもしょうがないし、尭之さんが「なさけない人」にしか見えなかったのは許せない。芸をメインにおいて、つまり安川修平がやってたことをつぶさに見せて、かいまに日韓の問題をふりかければわかりやすくなったと思うんです。あ、でも鶴田真由演ずる娘はすてきでしたよ。
【shintax】さん [映画館(邦画)] 3点(2007-03-31 19:20:51)
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