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《ネタバレ》 先にオリジナル見てしまいました、スクリーンで観るチャンスがあったので。そっちは9点。リメイク版はなんといっても「間の取り方が悪い」。冒頭のシーンはしょうがないと思います。今では丹下左膳自体の存在が知られていないですから。微妙に配役変えたり、オリジナルになかったシーン加えたりしてますがすべて空回り、オリジナルへの注目を集めスクリーンでの上映があったこと、またDVDを観てもらえる可能性を広げたことが評価の対象ということで、この得点。間の取り方の悪さは、オリジナルの脚本の会話にこだわったせいではないでしょうか。左膳の言い回しに大河内傳次郎の影響が強いですし、源三郎も沢村国太郎の飄々とした感じを踏襲してますが、そのわりに和久井映見は語尾が現代風になってしまいちぐはぐでした。東京の東側のおばちゃんたちのしゃべり方、とくにその語尾の言い回しで構成すればもうちょっと救いがあったかも知れないと思います。「~だよ」「~しておくれよ」「~じゃないか」で言葉が終わればね。あの鬱陶しいBGM、もしかしたらこのモタモタ感をちょっとでもごまかすため付加されたかも知れませんね。セットも、鴨居が低いわりに天井が高く、たぶん照明の都合だと思いますが違和感たっぷりです。冒頭のシーンにお藤を出すことで呼称が「先生」に統一できなくなったのもマイナス。このように糞味噌ですが、作品単体としては5点はつけられるかな、上記の理由でプラス1点。最後に「回収屋」ってテレビ放映を予定しての言い換え? かつみさゆりとともに無理がありすぎる。オリジナルではクズ屋の高瀬実乗(たかせみのる)に、「あのねオッサン…」と言わせなかった山中監督の絶妙な配役に感嘆したものです。
【shintax】さん 6点(2004-10-20 18:28:36)(良:1票)
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