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ノン、あるいは支配の空しい栄光 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ノン、あるいは支配の空しい栄光
製作国ポルトガル,スペイン,仏
上映時間110分
ジャンルドラマ,歴史もの
レビュー情報
開巻のショットから目を引く熱帯性の大樹を仰ぎながらの緩やかな移動の感覚と、打楽器の音響がもたらす静かな緊張感。
中盤のヴァスコ・ダ・ガマからするとモザンビークあたりになるのか。その密林沿いを走行する輸送トラック上で会話する兵士たちの顔をカメラは正面から捉える。ルイス・ミゲル・シントラを始めとする、その無表情の異様な強度。

サラザール独裁体制時代の植民地戦争を主舞台として、小隊の議論の中から主要ポルトガル戦史が回顧されていく。

暗殺されたルシタニア族族長ヴィリアトゥスを荼毘に付す炎と灰木の質感の生々しさ。アルカサル・キビルの騎馬戦における、横の広がりを意識した巧妙な空間設計。残照の中、死骸の散乱する戦場の荒涼感などがそれぞれ強烈な印象を残す。

そしてラストの野戦病院のベッドで、顔に巻かれた包帯の中からカメラを正視する、物言わぬ見開かれた眼がまた強烈無比。
ユーカラさん [映画館(字幕)] 8点(2010-10-10 20:07:43)
その他情報
作品のレビュー数 2件
作品の平均点 7.00点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.00
このレビューの偏差値 60.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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