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地獄のバスターズ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 地獄のバスターズ
製作国
上映時間100分
ジャンルアクション,戦争もの
レビュー情報
中盤の城砦戦では城壁の垂直空間を駆使したアクション、そしてクライマックスは鉄橋の高低と列車の水平運動と、火薬量だけでなく空間的広がりも充実した活劇である。

ペキンパー・オマージュのスローモーションもジョン・ウーのような見境無しではなく、節度とメリハリがあっていい。

マイケル・ペルゴラーニの駆るオートバイが立てる水飛沫。爆発による火炎と土埃と、爆風で投げ出されるゲリラなど。しかるべき使いどころが心得られており、効果的にディティールと情感を伝達している。

列車アクションでは、フレッド・ウィリアムソンによる高架から列車天井への飛び降りや、ピーター・フートンによる列車から監視塔への乗り移りなど、俳優の実演をワンカットで捉える気概が頼もしい。

そうしたアクションの素晴らしさもさることながらそれ以上に、キャラクターの多国籍性と言語コミュニケーションの不全がもたらす悲喜劇の妙味を活かした脚本が魅力だ。
タランティーノが惚れたのもそこだろう。

実際、『イングロリアス・バスターズ』で主として活かされるのはこの言語の不自由性という設定のみといっても良い。

ドイツ女性軍人の水浴びシーンや、ボー・スヴェンソンらがドイツ軍用列車に公然と乗り込むシーン等での「言語」をめぐる緊張とユーモアの同居が絶妙だ。
ユーカラさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-11-14 20:57:47)
その他情報
作品のレビュー数 6件
作品の平均点 6.50点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 0.96
このレビューの偏差値 66.36
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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