タイトル名	パシフィック・リム
製作国	米
上映時間	131分
劇場公開日	2013-08-09
ジャンル	アクション,ＳＦ,シリーズもの,特撮もの,モンスター映画,３Ｄ映画

人間の動きをトレースするロボット。
その同調のモーションをどう視覚的な快楽として演出するか。
実写作品の手本なら『リアル・スティール』があるし、
操縦者二者がシンクロするカタルシスを如何に映画的に描写するかの手本なら
庵野秀明がコンテを担当したアニメ作品『エヴァンゲリオン』第9話がある。

いずれも、画面分割なりデフォルメなり高速度撮影なりの工夫を動員して
運動の同調が具体的な動画として描写として落とし込まれているからこそ、
あるいは見せたいアクション・見せたいショットからの逆算で
物語が設定されているからこそ、映画となっている。

この作品でのシンクロの設定は単に設定にすぎず、
動画（モーションピクチャー）として昇華されない。
二者が持続的な同一フレームの中で同じ動作をする。
それだけのことすらまるで出来ていないから一体感も連帯感も描写にならない。
単に見づらいだけのアクションシーンだ。

だから、中盤での伏線を残したままの凱旋シーン時点で、
まだ続くのかとうんざりする。人型ロボットである必然性皆無の海底シーン以降は
ひたすら苦痛でしかない。

これでハリーハウゼンへの献辞とか、おこがましい。

作品のレビュー数	156件
作品の平均点	6.87点
作品の点数分布	0 0 0.00％ 1 0 0.00％ 2 2 1.28％ 3 3 1.92％ 4 9 5.77％ 5 21 13.46％ 6 27 17.31％ 7 37 23.72％ 8 27 17.31％ 9 20 12.82％ 10 10 6.41％
作品の標準偏差	1.76
このレビューの偏差値	37.55 ※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値