Menu
 > 作品
 > カ行
 > 紙の月
 > ユーカラさんのレビュー
紙の月 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 紙の月
製作国
上映時間126分
劇場公開日 2014-11-15
ジャンルドラマ,サスペンス,ラブストーリー,犯罪もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 地下鉄駅のホームで、線路を挟み向かい合う宮沢りえと池松壮亮の視線が合う。
列車の到着と発車の中で彼女の姿がかき消される。
発車後のホームに彼女の姿はない。振り返ると、
池松側のホーム階段を降りてく彼女の脚がある。
次は一気にホテルのシーンだ。

ラストも同様、「見えない壁ガラス」を割った彼女は次のシーンではもう
自らの脚で駆け出しており、街路の壁を曲がるところだ。

観客が気付いた時には彼女はすでに足を踏み出している。
画面には交差点や線路、白い会議ルームの壁のラインや窓ガラスなどの境界線が配置されているが、彼女は意を決したらもう躊躇わない。
心理を露呈させることなく、観客の共感など置き去りに突き進んでいる。
その潔さ、唐突さがいい。

儚げでありながら時に不敵な面持ちを見せる宮沢りえが随所で単に美しいだけに
留まらない複雑性を内包した魅力的なヒロイン像を見せる。


ユーカラさん [映画館(邦画)] 7点(2014-11-19 23:59:47)
その他情報
作品のレビュー数 52件
作品の平均点 6.06点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
223.85%
300.00%
4713.46%
5917.31%
61223.08%
71528.85%
835.77%
935.77%
1011.92%
作品の標準偏差 1.63
このレビューの偏差値 53.53
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
紙の月のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS