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《ネタバレ》 キャラクターの描線の淡い色調が背景画とよくマッチして、柔らかなトーンで統一されている。
一時期のスタジオジブリのような極端な細密さではなく、ほどよい加減で省略を採り入れた美術も大らかでよい。 それでいて、道端の草なども当時の植生を細やかに再現しており、道行くエキストラの服装に至るまで妥協がないのが 画面作りに対する仕事ぶりから察知できる。 廃墟となった家の入口付近に重石をされた書置きがある。通りの端で子供ら二人がままごと遊びをしている。 背景に配置されたそんな細部から主人公家族以外の人々のドラマまでが立ち昇ってくる。 風に揺れる松の木の葉、米一粒一粒の白さ、風に舞うタンポポの白い綿毛一つ一つの動きの細やかさが タイトルと共に主題を浮かび上がらせる。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 9点(2016-11-13 19:36:06)
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