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エリ・エリ・レマ・サバクタニ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 エリ・エリ・レマ・サバクタニ
製作国
上映時間107分
劇場公開日 2006-01-28
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 冒頭から「ジェリー」のような横移動。この雰囲気で一気に引き込まれる(でも本当は「風の谷のナウシカ」の冒頭っぽいと思った。ガスマスクもしてるし)。レミング病という死の病、それを薄っぺらく語るラジオの声、何気ない風景に突然出てくる死体など、終末観の語り方が魅力的である。「レミング病という人類に絶滅をもたらす病気が蔓延していて、この病気を防止する為にはある音楽を聴かなければならない。そして、レミング病に感染してしまったある少女がその音楽を演奏するミュージシャンのもとへと向かう」という、この図式も興味深い。主人公が世界を救うという、物語が世界の中心にあるような感覚がこの映画にはある。いや、もちろん正確には違っていて、浅野忠信と中原昌也の音楽は病気を防止するだけで治す事も出来ないし、彼らは救世主というよりは隠遁者で、音を奏でる事だけしか興味がない。でもそういう所が逆に救世主的だったりする。使い古され枯渇したはずのこの構図を再び作り直すようにして、さらにこの映画では爆音という飛び道具を用いる。あの爆音の強度があるから、この映画で規定した中心は揺るがないのだと思った。そしてこの強度と対をなすような中原昌也の微笑や探偵役の戸田昌弘の陰、これがとてもいい。冒頭の砂嵐と対照的な雪のラストシーンも良かった。
Qfwfqさん [映画館(字幕)] 9点(2006-04-20 12:52:25)
その他情報
作品のレビュー数 17件
作品の平均点 5.65点
作品の点数分布
000.00%
115.88%
200.00%
3211.76%
4317.65%
5317.65%
6211.76%
7211.76%
815.88%
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1015.88%
作品の標準偏差 2.37
このレビューの偏差値 55.94
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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