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「私たちはいつも何かを期待し、何かを探し求め、そしてどこかに落ち着き先を見つけるのです(ジャ・ジャンクー)」この映画をずっと共有できたら、と思った。しかし160分という短い時間の共有はスクリーンの向こうでは10年以上の時間だった。別に彼らは「映画のような」生き方をしたわけではない。中国の広大な国土と大自然は悠久の時の流れを思わせるが、人間の世の中はむしろ加速を続けていて、時代の大きな転換点のなかをタンポポの綿毛のように浮遊している彼らはそれでも確かにそこにいて・・・観た後に感じる茫漠とした圧倒的な感動でしばらく動けなかった。意識的に非生産的でいられる時期なんて若い時ぐらいしかなく、その間にも加速していく時間の中である者はそれにしがみつき、ある者は腰を落ち着ける。こういうことはどの時代でも起きていたのかもしれないが、この監督はその舞台を中国がどんどんと自由な国に向かおうとしている時代を選んだ。それが一番印象として現れてくるのは時が進むと共に変わっていく音楽だろう。題名の「プラットホーム」とは80年代を通して中国で大ヒットしたロック音楽で、こういった新しい音楽が古い音楽では伝えきれなくなった彼らの感情を、代弁者になり爆発させる。この映画は結構クサい場面が多い。かなり露骨に狙っている。でもそれがいい。さらに言えばこれが中国大陸をまたいだ青春映画でありそのスケールが素晴らしい。
【Qfwfq】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-05-18 00:53:15)
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