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《ネタバレ》 とても良い映画。ミフネは最後までけっしてあきらめない強いサムライなんだ、と言って、青年期後半に達した発達遅滞の弟が、誰彼かまわず身振り手振りで熱く語るシーンは、奇妙な感動を呼ぶ。そっかあ、ミフネってこういうヤツだったのかあ、差し迫った表情で大仰な演技をする大根さん、という俺らの印象は間違ってたのね、と思わされる。平べったい穏やかなデンマークの田園地帯の廃農園の片隅で、知恵遅れの青年が幼い頃に知った映画のサムライの志に感動している、というチグハグな異文化コミュニケーション状況には、ある種の強い「意味」はあらゆる解釈のズレを越えて力を及ぼしていく、という真実が現れているような気がする。しくじった娼婦も出世から落ちこぼれた兄貴も弟とミフネに励まされている。
【哲学者】さん 9点(2004-06-15 12:47:12)
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