Menu
 > 作品
 > サ行
 > さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
 > Tolbieさんのレビュー
さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅
製作国
上映時間130分
劇場公開日 1981-08-01
ジャンルドラマ,SF,アドベンチャー,アニメ,シリーズもの,TVの映画化,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》  999を見て、順番だからと30年ぶりに見たが、好きじゃないものはやっぱりキツイ。

 基本的に世界観が前作と違いすぎて、「あの」999の世界とは思えない。戦いを描くのは悪いとは言わないが、前作は個人個人の闘い、ウエスタン的で、今回のは、組織的な戦い、戦争映画的だ。もう、完全に世界が違う。

 前作の、「母の体と娘の心」の喪失に対し、その逆の「娘の体と母の心」が残っているというのは、物語を続けるには、まあ巧い言い訳だったかも知れないけど、そのおかげで、基本的には「前作の繰り返しの宿命」を負い、それにより前作の意義を失わせる結果になった。これは、残念を通り越して、前作ファンへの裏切りのレベルだ。あんまり前と同じじゃぁな、という訳か、黒騎士ファウストなんてモノを出した。その名の示す通り、悪魔(機械帝国)に魂を売った男で、鉄郎の父。しかし、結果的にこれが「ダースベーダー丸パクリ」で、なんとも情けないし、最後のやられ方が安っぽいテレビドラマ的。サイレンの魔女については、訳のわからぬ「機械エネルギーを吸収」なんて設定にせず、宇宙の海に時折発生する伝説の災難、にでもしたほうが良かった。そうすれば、少なくとも999が蒸気機関(!)で走らなくてもいいし、何しろ機械化人のエネルギーが「人の命」であることを、直前までのドラマで言っているんだから、ヘンだろ、機械だけに作用するの。

 演出としては、999の発進の時、車掌に引っ張り上げてもらって乗ったり、ぎりぎりで線路が崩れたりする演出が、これもまた安っぽいテレビドラマ的で引く。大体アンタ、終盤でこの列車は、空間を流されながらも走り続けるのに、何でレールが要るんだよ!

 老パルチザンだけは、松本零士の描く老戦士そのもので嬉しい。特にポイントを切り替えた後の、鉄郎を見送るセリフ、紛れもなく彼のセンスだ。
絵的には、結構松本テイスト溢れていて、好印象。特にコントロールセンターの999の入っていく部分、意味もなく壁中"松本ゲージ"なのだが、彼なら絶対こう描くだろうと思って嬉しくなる。

 総合的には昔嫌っていたほど、悪くはないが、どう甘めに付けても5点がいいとこ。

Tolbieさん [DVD(邦画)] 5点(2011-07-22 05:11:58)
その他情報
作品のレビュー数 61件
作品の平均点 5.72点
作品の点数分布
011.64%
111.64%
246.56%
3914.75%
469.84%
569.84%
6711.48%
7914.75%
81118.03%
946.56%
1034.92%
作品の標準偏差 2.46
このレビューの偏差値 48.81
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS