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モスラ(1961) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 モスラ(1961)
製作国
上映時間101分
劇場公開日 1961-07-30
ジャンルSF,アドベンチャー,ファンタジー,特撮もの,小説の映画化,モンスター映画
レビュー情報
《ネタバレ》  モスラは平和の使者だという人がる。本当にそうだろうか?
 モスラの特徴は、他の怪獣たちのように、只々人間の町を破壊するわけではないということだ。モスラは明確な目的を持っている。目的を持ってはいるが、善悪を判断する思考は持っていない(少なくとも今作では)。そして、その目的行動の後には、破壊された町が残るだけだ。正しくこれは、軍隊そのものである。
 いまさら、怪獣という強大な破壊力を軍隊になぞらえるのは、当たり前すぎて間抜けな感じではある。ところが、この映画のユニークなのは、この軍隊側に理があることだ。モスラを送り出した精神は、全く正しい。悪はあくまで人間(文明人)側だ。

 無責任な同胞の悪事によって、軍事的被害を受け、その同胞が罰を受けて、軍隊が去ってゆく。公開時、たった16年前だった日本の戦後の姿をダブらすのは、穿ち過ぎだろうか?
 かつての軍部の暴走を止められなかった日本人は、今度こそこの人攫い共の悪事を止められるかというと、やはりアメリカ(あ、ロリシカだっけ?)に犯人を捕らえてもらわねばならない。この辺もこの物語の悔しい所、そういう意味では、ロリシカ国への展開は、契約上の必然と言うよりは、物語上の必然だったような気がする。

 この物語を逆の立場から見てみると、どうだろう?制作当時には思いもよらなかった、攫われた側に現在我々は立っている。平和こそは、永遠に続く繁栄への道である。と、映画は締めくくるが、「平和のため」に行動を起こさずにいるのが、「永遠に続く繁栄」をもたらすのだろうか?
Tolbieさん [DVD(邦画)] 6点(2012-11-08 23:49:17)
その他情報
作品のレビュー数 42件
作品の平均点 7.50点
作品の点数分布
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6716.67%
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9614.29%
10511.90%
作品の標準偏差 1.56
このレビューの偏差値 43.85
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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