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「ライアンの娘」というタイトルを聞くと、私は違うもの、別のことを思い浮かべてしまう悪い癖がある。オークスの前日に借りてきて見た訳だがライアンの娘というとメジロドーベル、オークスでの勝ちぷり強かったなあ!その後も引退するまで毎年、G1勝ちと本当に強かった。まずは映画よりもライアンの娘は私にとってはドーベルなのであり、おっと、何言ってんだよ?て言われる前にここで映画についての感想を言わなくてはと思う。まずは何と言っても美しい映像美にストーリー以上に見ているだけでも何だか一つの芸術品をずっと眺めているような感覚に、これは美しい映像美を思い切り楽しむ映画なのだ!と納得するように、自分に言い聞かせながら観る映画だ!そして、映像の美しさと共にドラマ的なスケール感、テーマは不倫だけど、けして、嫌らしさや不倫ものに付きまとうドロドロしたものも感じられない。アイルランドの独立運動が背景として、浮かび上がる中での主人公、二人の心情というものがよく描かれている。人妻でありながら夫を裏切り、別の男の元へ走るロージーの視線、その視線の奥には女の怖さ、男以上にどうしようもなくなってしまった耐えられない気持ちが痛烈で、これは女の方が男よりも愛に対して、貪欲であるというものをこの映画を見た後に感じたのと、私にはこのロージーのようには絶対になれないと思いました。最後にどんな作品であれ、全てにおいて、全くの手抜きが感じられないデビッド・リーン監督の演出により、ここまでの作品に仕上がっているのは流石であると言うしかない。個人的には「アラビアのロレンス」や「旅情」の方が私は好きであるが、この監督の撮った大作映画は大きなスクリーンで観る方が絶対に良い。海の美しさ、音楽の美しさは映画館で観れば、更にその良さに酔いしれること間違いなしであろう!とにかく全てにおいて、美しい映画!それがこの監督の作品の共通点である。
【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-05-22 21:17:11)
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