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《ネタバレ》 疑心から暴走する主人公というのは「断崖」と同じだが、主人公が骨折し部屋から動けず推理の材料は窓から眺める外の様子のみと映画として特異な制限をかけ、そもそも覗き行為を行う主人公自体にも不信感を感じさせることで、どれほど推理が確信に近づいても観客には主人公と共に犯人を追うのではなく、あくまでも疑心を持ったまま一歩引いた位置から見せるという演出が効いている。そうでなくても多くの人間はこの手のドラマにありがちなオチを期待するため、犯人が部屋に来た時点でもまだ確信ではなく、犯人が主人公に対して殺意を見せた瞬間に観客はようやく確信に達し急激なスリルに襲われる。このような「見せ方」が全ての作品であるからこそヒッチコックの味が詰まっており、ヒッチコックの「代表」作。体験して損はない。
【Arufu】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-01-01 03:04:15)
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