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泥の河 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 泥の河
製作国
上映時間105分
劇場公開日 1981-01-30
ジャンルドラマ,モノクロ映画,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
生も死も、大人も、人間の業も、かつてはこんなに子供の近くにあったんですね。大人はそれらをなるべく子供から遠ざけようとしますが、隠し切れない、ぎりぎり漏れて伝わってくる大人の価値観を、ひとつずつ小さな頭で消化しながら人間を形作っていくものです。だから、大人が考えるより子供は大人なんですよ。50年前にこれほど身近にあった死生観は、今や電話の陰に、テレビの奥に、PCの向こうに追いやられてしまいました。日常的に隠されているものだから、いざというとき、大人も死生観について子供にどう伝えてよいのか、全くわからなくなってしまったのではないでしょうか。最近の子供は何を考えているかわからないというようなことを平気で言ってのける無責任な大人は、その想像力を欠いた固い頭をこの映画に粉砕されるでしょう。信雄も喜一も銀子も、大人と同じように強く、同じようにもろいんです。作品を重ねる度に難解さが深まっていった小栗康平の、僕にとっては最高傑作です。
アクシスさん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-11-07 01:58:35)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 42件
作品の平均点 7.98点
作品の点数分布
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637.14%
71023.81%
81535.71%
9819.05%
10511.90%
作品の標準偏差 1.18
このレビューの偏差値 64.41
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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