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凄く地味な映画だけど、かなり作りこまれていて良。現在の映画において、音が非常に重視されているのは言うまでもないが、少々音の使われ方が雑だな~と思ってしまうような作品が多数存在するのが現実である。コッポラは、ゴッドファーザーでも見られるように、音の使い方が極めて丁寧で、計算しつくされていてうまい監督である。そんな彼が音に着目して、音の使い方に全力を注いだ本作は映画における音の使い方のお手本的な映画である。題材が題材なだけに、見る者の音に対する集中度が非常に高まるのは必然である。しかし注意深い観客をも完全に納得させうる本作の音の完成度は、モノクロ撮影の技術において映画史に名を刻む第三の男と匹敵すると言えよう。モノクロ撮影のお手本は第三の男、音の使い方のお手本ならカンバセーションとなってもおかしくはないのである。ところがこの映画、脚本まで緻密に練られていると言うのに、知名度において同監督の圧倒的な名作の前に存在感を失っているし、サスペンス物としてもかなり地味なのであまり見られていないのが現状だ。本当に残念なことです。当時のコッポラノ作家としての誇り高い姿勢に9点!
【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-05 02:26:59)
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