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「ショーシャンクの空に」のティムロビンスが「ショーシャンクの空に」」に対するアンチテーゼとして作った作品だと思います。ショーシャンクの空にでは、受刑者の一方的な視線から映画を作ることにより、被害者やその遺族の視線を黙殺すると言う、非常にアンフェアーな作りになっていたが、この作品では二つの視線を織り交ぜ、より犯罪によって生じる現実を色濃く描くことに成功しています。「ショーシャンクの空に」のように、展開に派手さは欠けます。しかし、この映画の持つ社会的な意味は、その点において「ショーシャンクの空に」の比ではありません。というよりこの映画の素晴しさを考えれば考えるほど「ショーシャンクの空に」が馬鹿馬鹿しく思えてきます。受刑者や、犯罪者を扱うヒューマンドラマでは被害者やその遺族の視点を黙殺することがどれだけアンフェアーかがはっきりとわかってくるはずです。面白いが被害者の視線を黙殺して感動を誘う映画と、地味だが二つの必要不可欠な視線を描ききっている映画のどちらが本当にいい映画かは考えればすぐにわかることだと思います。
【ジャザガダ~ン】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-17 19:30:14)
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