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エレファント・マン のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 エレファント・マン
製作国英,米
上映時間124分
劇場公開日 1981-05-09
ジャンルドラマ,モノクロ映画,歴史もの,実話もの
レビュー情報
《ネタバレ》 衝撃的だった。そして切なくなった。主人公を取り巻く人間はおもに3種類。(1)彼を醜く思う見世物小屋の主人や客たち、(2)彼だって人間だ、と思うようにしてやさしく接する偽善者たち、(3)心の底から彼を案じ、愛する人たち。私も正直言ってこの映画を見た動機は(1)だった。一方、トリーヴス博士やケンドール婦人、そして劇場で拍手を送る人たちは(2)。(3)は逃がしてくれたサーカスの仲間たちと夢でしか会うことのない母親となるのだろうか。それにしても(2)の弱者を同情という優越感によってもてはやす姿は、最も性質が悪い。彼らは自分の善意に酔いしれているのだ。この映画はそんな人間性がさりげなくあぶりだされていく。そしてこの映画で最も感動するのは、そんな偽善をも受け入れるメリックの純粋さ。「生きているからこそ様々な喜びも苦しみも味わえるんだ」という姿が泣けてくる。常に受身だった彼が唯一選んだ能動的な行為が、「普通の人と同じように寝てみたい」なんてあまりにも切な過ぎる。母と観終わった後、お互い号泣したことを隠しながら無言で映画館を出てきたことを今でも思い出す。
やしきさん [映画館(字幕)] 10点(2005-11-20 02:28:53)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 203件
作品の平均点 7.43点
作品の点数分布
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220.99%
341.97%
473.45%
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62612.81%
74924.14%
84522.17%
93416.75%
102411.82%
作品の標準偏差 1.73
このレビューの偏差値 58.54
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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