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にんじん(1932) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 にんじん(1932)
製作国
上映時間91分
ジャンルドラマ,モノクロ映画,リメイク,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ジュール・ルナールが自分の実体験をもとに書いた物語はおかしくも痛ましくほろ苦い。にんじんが子供らしくないのは母親の不当な扱いに対処するのに常に知恵を働かせななければならなかったからであり、性根が悪いわけではない。にんじん役の子役は非常に愛らしくとてもにんじんとは思えぬほどであるが、母親役の女優がヴァロトンが1890年代に描いた挿絵に酷似しているのは、この役に関してはヴィジュアル・イメージが大事ということだろう。惜しむらくは原作を傑作たらしめているユーモアよりペーソスの方が浮き上がっているせいで、「ケス」のようなかわいそうな少年の話になってしまっていることだ。それでも謎であった、ルピック夫人が息子を苛める要因を父親のルピック氏に語らせている点は解釈の一つとして意義があるし、初めて味方を得て‘Mon pere’と呼んでみる、にんじんの笑顔を見られるのも嬉しいことである。
レインさん [地上波(吹替)] 7点(2009-10-26 23:59:58)
その他情報
作品のレビュー数 12件
作品の平均点 7.67点
作品の点数分布
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6216.67%
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作品の標準偏差 1.37
このレビューの偏差値 46.47
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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