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《ネタバレ》 北野作品の中で最高傑作は何かと問われれば本作を選びませんが、最も気に入っている作品は何かと問われれば躊躇なしに本作を挙げます。それはひとえに菊次郎と少年の二人旅が、特に帰る前の浜辺のキャンプが、そんなに楽しい遊びをしていないにもかかわらず、終わらないでほしいと思っていた子供の頃の夏休みのような、とてつもなく幸福な空間に見えるからです。 筋書きとしては母親に会いに行くということだけしかありませんが、それでいて母親と会うこと自体は問題ではなく旅をするために設けられた理由付けに過ぎず(つまり目的は何でも良い)、旅の過程こそが重要な物語になっているのが素晴らしいところです。
井手らっきょとグレート義太夫という映画史上最も美しくない?天使を登場させる妙(背中にはしっかり羽がある)、少年役に可愛らしい子を配役し泣き顔をアップで撮ったりしないあたりにも品性の高さがうかがえます。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(邦画)] 10点(2011-08-19 18:46:07)(良:2票)
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