Menu
 > 作品
 > ク行
 > 蜘蛛巣城
 > ミスター・グレイさんのレビュー
蜘蛛巣城 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 蜘蛛巣城
製作国
上映時間110分
劇場公開日 1957-01-15
ジャンルアクション,ドラマ,ファンタジー,時代劇,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 シェイクスピアの『マクベス』を翻案した本作ですが、見事に日本風にアレンジされています。野心や強欲から身を滅ぼしてしまう愚かな人間。物の怪に唆された訳でもない、ただ心の底にある願望が実現すると言われただけで足を踏み外してしまう様が恐いほど鮮明に描かれています。そんな人間の心理を演じる役者さんが素晴らしいですね。三船敏郎はもちろん、それほど乗り気でない武時に対して、山田五十鈴さん演じる浅茅が無表情で冷酷に指示する姿が不気味です。『マクベス』の「女から生まれた人間に殺されない」というのは省き、最後の壮絶な絶命シーンにしたのは、舞台では到底できない映画ならではの演出ですね。矢の雨の中、目をひん剥いて逃げ回る三船敏郎の強烈さは見物です。冒頭ではまるで昔話を始めるかのように、終りでは無常観が余韻となるように写る城跡も雰囲気を醸し出します。ただ惜しむらくは何を言っているのか聞きづらい事。やや人物関係が入り組んでいるので、誰と戦をしているのか一回観ただけでは良く分りませんでした。
ミスター・グレイさん [ビデオ(邦画)] 9点(2006-02-21 18:25:01)
その他情報
作品のレビュー数 94件
作品の平均点 7.57点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
211.06%
322.13%
422.13%
566.38%
61212.77%
71718.09%
82324.47%
91920.21%
101212.77%
作品の標準偏差 1.75
このレビューの偏差値 54.67
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
蜘蛛巣城のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS