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審判(1963) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 審判(1963)
製作国仏,伊,西独
上映時間118分
ジャンルドラマ,サスペンス,法廷もの,モノクロ映画,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
同じカフカの『変身』でもそうですが、ある朝突然トラブルに巻き込まれる不条理劇は不可解で非現実的にしてリアル。暗闇に堕ちたようにもがく姿は人間の原罪について問うたのか、司法に対する皮肉なのか、この後台頭するナチスや複雑な現代社会の到来を予期したのか、多様な解釈が可能です。映画では現代性を持たせ職場での機械的な匂いや巨大なコンピューター、冷気が漂い閉塞感に満ち迷路のように迷い込み息が詰まるのは現代社会の息苦しさを象徴しているようです。特に不気味なのは画家の隙間だらけの家で見張るように覗く子どもたちの目、目、目!法廷でも大勢に囲まれましたが、大人に見られるより純粋な子どもに見られる方が罪悪を感じるようで居心地が悪いです。特異な世界を持つカフカ作品を映像化するなんて到底無理な話と思いましたが、個人的には映画のほうが好ましいぐらいで、どのシーンも強烈なインパクトを残します。
ミスター・グレイさん [DVD(字幕)] 8点(2006-12-07 18:26:25)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 12件
作品の平均点 7.25点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.59
このレビューの偏差値 52.98
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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