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原作は見てません…その上で。 平穏の日常世界。 銃声も硝煙の匂いも… エイリアンも、アンドロイドも出現しない世界。 そこに現れた少女は全てが異端。 映画を物語と捉えるか? それとも… 心に影響を与える現実の一部として捉えるのか? それで、この映画の評価は大幅に変わるだろう。 もし、現実と捉えるならば、だ。 我々は、決して鮎喰響という異端を失ってはならない。 このくだらない無菌室を作り上げた世界の希望。 それが鮎喰響なのだ。 もし、文学というものが単なる文字列の世界ではなく、 人の心の深淵や喜怒哀楽を表すものならば… まさに人間の魂、命を燃やすものであるならば、だ… 文学の天才である彼女は、人の魂の形を汲み取る異端者。 と、同時に人と人の心の繋がり方に、一石を投じた天才でもある。 彼女の異端の軌跡に刮目せよ。 彼女が静かに怒る時… 彼女が子供のような笑顔で喜ぶ時… 彼女と関わった人達は、どの様に変化していったか、を。 それを見逃すと、この映画の真価を見誤り、鮎喰響を見失うだろう。 もう一度言う。 鮎喰響という異端を失ってはならない。 【映画の奴隷】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2019-06-28 07:19:37)
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