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マイケル・マン監督の作品はその重厚さ故、観終わった後は息が詰まるほどの疲労感に襲われるので正直苦手としていた。だが、本作は気軽に観られるようなエンタメ重視の作品だった為、マイケル・マン初心者にもお薦めできる、入門編に最適なのではないだろうか。
タクシーの運転手が殺し屋を乗せてしまったことで事件に巻き込まれて行くという巻き込まれ型サスペンスアクションで、ストーリーも至って分かりやすい。 でも只の勧善懲悪ものにならないのはマイケル・マンならではの美学が炸裂しているからであろう。タクシー運転手を演じたジェイミー・フォックスと悪役を演じたトム・クルーズ。2人とも甲乙付けがたい存在感で魅力的だ。 この2人が終盤タクシー内で交わすやり取りが印象深い。「人間なら誰にも備わっている根本的な何かが欠けてる」「お前は夢を本気でやろうとしていない」という応酬は互いの人間性を炙りだしており、凄く心に響く。 それまで言いなりになっていたマックスが自らの意志で正義の為に女性を救いに行く場面はグッと来た。 一転ラストの追いかけっこは急にホラーな展開で、ハラハラドキドキ楽しめました。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-11-21 21:06:35)(良:2票)
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