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《ネタバレ》 幸福と不幸は実はお互いが正面を向き合うものであり、人生自体が一つの天秤であるということを知らせる一作。“何かを得れば、必ず何かを失う”例え過去に干渉して未来をいじくってみても、人々の無数の分岐点において神のごとく振る舞ってみても、彼または彼女の人生をまるごと引き受けるわけにはいかない。少なくとも物語の終盤までは、エヴァンは自らの幸福を追求し続けるエゴイストで、またそのことに全然気づかないのですが、最後の最後で自分に関わる者が不幸にならない為にはどうすればいいかという結論に達する。8mmに映るあの出会いの場面で最大の幸せを捨て去ることにより、ある意味エヴァンは全員の人生の面倒を見たのだろうと私は解釈しました。自分も含めた他者の人生の天秤を平衡に戻したわけですね。それにしても、非常に痛みを伴う決断です。はたして同じことをやれるかどうか、私にはまったく自信がありません。性懲りもなく、もう一度修正を試みるかもしれない(というか、きっとやる)。もしかすると、今の自分も誰かの干渉によって変えられたかもしれないと思うのも、いたかもわからないもう一人の自分の人生がより良いものになっている可能性に嫉妬している表れなのかもしれません。
【Roxy】さん [DVD(吹替)] 8点(2007-09-24 15:58:15)(良:1票)
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