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《ネタバレ》 善と悪の隔たりとは意外なほど薄く、細い。善良な心根を持った人間でも、人間であるが故にたやすくその境界線を踏み越えてしまうことがある…そんな主題をスーパーアクションの衣を纏わせながら、説教臭くなく語りかけてくる。当てられる光が強ければ強いほど、つきまとう影はいっそう黒く深くなるのだということ、そしてなによりも「赦し」こそが自らを、そして他者をも重い足かせから解放するたった一つの道なのだという、ともすればアクションムービーから大幅に逸脱しそうな内容をこれだけうまく料理できるのだから、サム・ライミの手腕とはたいしたものである。恩讐を越えることがいかに困難か、苦痛を伴うものかをこの映画を観てもう一度認識させられたのだが、まさかアメコミ映画にこんなことを教えられるとは思わなかった。そういう意味で希有な作品。でもさすがに次作はないでしょう。
【Roxy】さん [映画館(字幕)] 8点(2007-06-12 16:27:24)
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