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《ネタバレ》 お父さんのセリフひとつひとつが、本当に胸にずしりときます。特に「とうとう、宿無しになってしもうた」というセリフはなんとも悲しかったです。あんなに飲みすぎてしまったのも、子供達が相手をしてくれなくて寂しくしているときに旧友に会えてよほど嬉しかったのでしょう。長男に朝まで持てば良い方だと言われ、何度も「そうか、いけんのかぁ」と言うシーンは本当にもうなんというか・・・。家族の死というのを強烈に意識させられました。自分の父も母も老いていくのだなぁと。その時に自分は何ができるのか、何をすべきなのか。僕はまだ10代なので、歳を重ねるごとにこの映画を見て感じることも違ってくるのだと思います。
こんな嫌な娘がいるかという杉村春子のおかげで、原節子の人柄はなおも際立ちました。冒頭の旅支度のシーンと同じアングル、お母さんがいない以外は同じシチュエーションで物語を終えたのも、まさに東京物語が完結するんだと感じさせ、同じように近所のおばさんと話すのも、人が一人死んでも世界は続くし、人生も続いていくんだと感じました。何度でも見たいと思える素晴らしい作品です。 【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-11-25 23:18:04)(良:3票)
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