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《ネタバレ》 いつの間にやら「いけないこと」と「いけなくないこと」がぐちゃぐちゃになってしまった男デンゼル。もちろんこの場合のモノサシはキリスト教の神様の言ってることでありますね。「どうだ、君もモノサシに自信がなくなってきただろう」と彼はいっている。他のレビュワーさんのいう、「狼を狩るために狼になった」、秀逸な表現ですね。「ピカレスクロマン」では全然ない、というのは、この、イーサン演じる刑事の「モノサシを試す」話であるからです。女を囲って子供を生ませている、ここのところがもはや「女性の観客の同情をいっさい排除する」意思を感じます。つまり彼の「モノサシ」は完全に壊れていたというわけだ。その「婚外子」さえ彼にとってどれほどの価値を持つのか、それもデンゼルの行動で問われていますよね。デンゼルは「芸歴」としてこの役の魅力に抗し切れなかったのでありましょうが、「ジョンQ」などで「挽回」に努めて帳尻を合わせるつもりだったのでしょう。なんの「挽回」って「失われた黒人社会の父性」の。 「私の」トムベレンジャーがこんなチョイ役でご出演、本来ならこの主役でも間違いないのに、涙。
【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-08 14:31:18)(良:1票)
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