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《ネタバレ》 …なんともいえない独特の視聴後感であった。
60過ぎているウッディ・アレン、声に力もなく、動作にイキオイもなく、小さな鶏ガラのようなその肉体。もはや〝介護〟という言葉が浮かぶ。それなのに、ああそれなのに、こんなになっちゃってても、まだ人を楽しませることができるなんて。 得意の自虐ネタが笑えないほどヨボヨボして見える彼なのに、ラストまで見てしまうと、いつもウッディを見た後と同じように「貧弱でおしゃべりで醜い小男ってカワイイわ~」と思ってしまうのだ! 弁解させてもらうと、私はデビッド・クロムホルツとか大嫌いだし、ウッディ以外の貧弱な小男にときめいたことなどない。なのに、ああ、なのに。 「まるでネズミの巣みたい。(に汚い部屋ね)」「巣をイメージしたインテリアなんだ。」とか、美女に〝ゴキブリ〟と言われて動じないどころか絶妙に受け返すそのユーモアのセンス…「筋金入りのブオトコ」を見せられた気がする。 催眠にかかっている時の音楽が可愛かった。ヘレン・ハントは…申し訳ないけど、ウッディと並ぶと巨体に見えてしまった。特にハムのような腕に感動。 「アニー・ホール」の頃とかと比べると、ものすごく〝アブラ気〟が抜けたウッディ。このまま「即身仏」にでもなれそうな枯れ木ぶり。…前より〝可愛さ〟が増したと思ってしまうのは、私がヘンタイだからなんだろうか。(偶然同じ日にスカパーの〝即身仏の化学〟を見てしまったのだった。) とにかくこの映画は、ウッディ〝即身仏一歩手前、でもまだ笑わす〟アレンを堪能する目的でご覧ください。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-14 13:20:44)
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