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《ネタバレ》 先ずは一瞬にして観る者を日常生活から切り離してしまうオープニングのダンス・ファイトが鮮烈。そして何と言っても決闘前、主要キャストがそれぞれの思いを抱えて歌い継ぐ“TONIGHT QUINTET”の高揚と感動は凄い。BGMとしての音楽だけだったら、こうはならない。実際に歌い(吹き替えであろうと関係なく)連なり、重なり合うからこそ、ここまで胸が高鳴るのだと思う。この“TONIGHT”は本当に鳥肌もの。反対に鑑賞中、気になるのは(人を殺した後や、兄を殺された後で、そこで歌うのはいくら何でもおかしいやろ?)と冷めてしまうやたらめったらの歌唱シーン。この映画はミュージカルにする必要あるの・・・?とついつい、いらぬ疑問まで持ってしまう。だけど知る由のないブロードウェイはもちろん、舞台のことは置いといて、製作者は「決闘前の“TONIGHT”で観客をしびれさせるんだ!その為には他のどんな場面でも、とにかく歌わせてしまえ、その方が自然だ」と思ったに違いない。(すみません・・空想・妄想です)観る者を興奮させ、瞳孔が全開になる場面を作ることにだけに没頭し、その場面を生かす為には無駄な場面さえも盛り込んでいく、そんな力技のようなエネルギーが充満した映画だ。
【よし坊】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-06-12 18:14:35)
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