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3-4X10月 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 3-4X10月
製作国
上映時間96分
劇場公開日 1990-09-15
ジャンルアクション,ドラマ,スポーツもの,犯罪もの,ヤクザ・マフィア,バイオレンス
レビュー情報
《ネタバレ》 間(ま)が絶妙。それは時間の間。空間の間。2つの間の取り方が、キタノ映画の空気を作っています。この感覚は天性のもの。やはり北野武の映画監督としての才を感じずにはいられません。さて本題。事前に得ていた知識は、タイトルが野球のスコアを表しているということ。観終わってみれば、確かに逆転劇を食らったような。積み重ねてきたものが、最後の最後でひっくり返されました。ただ、主人公の頭の中だけのお話だとは思いません。本作のキーワード「振らないと始まらないよ」に意味が無くなってしまうから。主人公は確かにバットを振った(行動した)のだと思います。では、どこまでが現実で、どこからが妄想か。怪しいと思うのは、沖縄に到着した時点。喫茶店から、いきなりダンカンの野グソ。この端折り方は乱暴です。餞別を渡したダンカンが一緒に沖縄にいるのも変。たけしがらみで非現実的なカットも挿入されます。つまり沖縄のくだりから爆発までは、彼の願望ではないかと。ただし、全てが妄想とは限りません。現実が混在している可能性もある…。彼の現実は動いています。それは夏から秋へ、季節の移ろいから感じ取ることができます。ヤクザとの揉め事は解決していません。だから彼は復讐のシナリオをトイレの中で想像した。それはただの妄想だったのか、はたまたイメージトレーニングだったのか。ラストシーン、主人公から受ける印象は冒頭とは全く異なります。ちょっと走っただけなのに、積極性と自信が感じられる。その自信はどこから湧いてきたのでしょう。そして積極性は何に対して向けられるのでしょう。タイトルの×印は、野球の“サヨナラ”を現しているだけなのでしょうか。
目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-06-27 18:27:02)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 61件
作品の平均点 6.26点
作品の点数分布
000.00%
123.28%
223.28%
334.92%
446.56%
5914.75%
61016.39%
71524.59%
8711.48%
958.20%
1046.56%
作品の標準偏差 2.15
このレビューの偏差値 53.76
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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