Menu
 > 作品
 > ハ行
 > 波止場(1954)
 > 目隠シストさんのレビュー
波止場(1954) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 波止場(1954)
製作国
上映時間108分
劇場公開日 1954-06-22
ジャンルドラマ,モノクロ映画,ヤクザ・マフィア
レビュー情報
《ネタバレ》 暴君による支配体制を打破すべく立ち上がる民衆。構成はまるで市民革命。勇気ある行動、弱き者の団結は胸を打ちます。しかし本作はストレートな感動作ではありませんでした。まず主人公について。彼はヒーローではありません。ただのならず者。それに甘ったれです。不正の告発に至ったのも、良心の呵責や正義感からではありません。きっかけは“好きな女を自分のものにするため”。さらに兄を殺されたことに対する“復讐心”から。そこに弱者の味方としての視点は一切ありません。彼を取り巻く2人のキーパーソンにしてもそう。牧師はただ宗教家としての倫理を振りかざすのみ。女も彼と恋仲になるや、不正の告発はそっちのけで一緒に逃げようと言う始末。結局主要キャストを含め、みんな自分の事しか考えていません。正義の味方はいないのです。(本来ヒーローとなるべき2人の男は、あっけなく殺されています。)多分それが現実。でも革命は起こりました。たった一人の意地によって。革命に英雄は必要ない。崇高な理念も信念もいらない。ただ行動あれ。それが多数の心を捉えれば事は成される。そんなふうに感じました。ですからエンディングに予定調和の爽快さはありません。しかしそれがいい。
目隠シストさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-11 18:35:10)
その他情報
作品のレビュー数 59件
作品の平均点 6.32点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
211.69%
300.00%
446.78%
51220.34%
61525.42%
71525.42%
8813.56%
946.78%
1000.00%
作品の標準偏差 1.43
このレビューの偏差値 58.19
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
波止場(1954)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS