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252 生存者あり のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 252 生存者あり
製作国
上映時間128分
劇場公開日 2008-12-06
ジャンルアクション,ドラマ,パニックもの
レビュー情報
《ネタバレ》 物語で起こる奇跡には2種類あると考えます。努力等を拠り所とし必然性を含むものと、そうでないもの。本作で提示される奇跡は、全て後者に該当します。いわゆるご都合主義。この奇跡で導かれる結末には真実味がありません。どんなハッピーエンドも“嘘っぱち”に見えてしまう。つまり観客の意識の中で、しおりちゃんは助かっていません。地下鉄構内ではぐれてしまったこと、プレハブから確実に非難させなかったこと、実に2度に渡りこの夫婦は子供を死なせていると言えます。もちろん両親を責めることは出来ません。過失といってもほんの僅か。しかし、その些細なミスで子供の命は失われる。親に必要なのは子供の命を守るための絶対的な使命感だと思う。何よりも、誰よりも、子の命を優先させること。必然的に命に順序が付けられます。廃駅崩落時の退避において、主人公はレスキュー隊員としては正しい判断をしました。ヘリからの救助を受ける際もそう。彼は我が子よりも怪我人を優先させようとした。レスキュー隊員の鑑だと思う。心から尊敬するが、親としてはどうなのでしょう。母親は訴える「救助を待っている家族はあなたたちに頼るしかないの」。ある隊員はつぶやく「女房子供を残して死ねるか」。指揮官は諭す「レスキューは全員が無事戻ってきて初めて成功なんだ」。どの想いも、どの考え方も間違っていません。でも全てを満足させるのは難しい。本作が出来の良い感動作ならば、素直に感動して終わりだったかもしれません。不出来だからこそ、本作が抱えるテーマの本質が浮き彫りにされているのだとしたら、下手な映画も悪くない。
目隠シストさん [DVD(邦画)] 5点(2010-06-30 20:49:50)
その他情報
作品のレビュー数 35件
作品の平均点 4.31点
作品の点数分布
000.00%
125.71%
225.71%
3822.86%
4925.71%
5720.00%
625.71%
725.71%
838.57%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.79
このレビューの偏差値 52.15
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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