Menu
 > 作品
 > シ行
 > 少女たちの羅針盤
 > 目隠シストさんのレビュー
少女たちの羅針盤 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 少女たちの羅針盤
製作国
上映時間113分
劇場公開日 2011-05-14
ジャンルサスペンス,ミステリー,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
話下手な人の話は、とかく長いものです。それは伝えたい事を全て語ろうとするから(自戒を込めて)。思いが強いと説明過多になってしまう心情は理解できますが、実際は逆効果です。相手の心に届けるためには、ポイントを絞り、相手に考えさせ、想像させる余裕を与えることが肝要と考えます。自身の思いを相手の心で再現してもらう余地を用意するのです。それは映画にも言えること。本作の脚本には、その心得が在りました。まるで程よい間隔の庭園の飛び石を踏む心地良さ。肝となるエピソードは丁寧に描きつつも、省略できる説明は大胆にカット。観客は見えない部分を、自身の頭で補足します。観客の想像力を信頼している良い脚本でした。ミステリーとしては真相部分が弱いものの、謎解きのヒント・伏線・ミスリードは存分に織り込まれているので不満は感じません。本格派ミステリーの風格でした。もっとも本作の見所はミステリーパートにあらず。少女たちの心の内を描いた青春ドラマにありました。対立、葛藤、混乱、そして模索…。彼女らは、その未熟な心と体で、もがき苦しみます。でもそれは何かを創造するために必要な痛み。自分の居場所を確保するための試練。決して無駄な苦しみではありません。現状維持に四苦八苦しているおじさんからすると、それはとても眩しく、羨ましい光景に思えました。人間、若いときに、動けるときに、行動しておかないと後悔しますね。忽那汐里や成海璃子ら実力派の若手女優の熱演が観る者の心を打つ、青春ミステリーの佳作でありました。
目隠シストさん [DVD(邦画)] 8点(2012-03-10 18:59:11)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 11件
作品の平均点 6.00点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
319.09%
400.00%
5327.27%
6436.36%
700.00%
8327.27%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.48
このレビューの偏差値 59.17
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
少女たちの羅針盤のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS