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いぬやしき のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 いぬやしき
製作国
上映時間127分
劇場公開日 2018-04-20
ジャンルアクション,SF,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 流し読み程度で原作は既読。詳細は把握しておりません。ですから「原作と比較して云々」はナシの感想でお願いします。 『デスノート』と同じく(いやそれ以上の)“絶対的な生殺与奪権”を手にしたとき、あなたならどうしますか?と。現実問題として「死ねばいいのに」な奴は掃いて捨てる程いるワケですが、獅子神のような能力があったとしても、大多数の人はその力を使わないでしょう。何故なら「死ねばいいのに」と「殺したい」は似て非なるものだから。社会生活を営む人間は“隣人を殺さない”ことを原則として生きています。そう教育されてきました。深層心理に刷り込まれた鉄の掟。それにいつでも殺せるなら、今殺す必要がないとも言えます。究極の「金持ち喧嘩せず」状態。それより“治癒能力”の方がよほど魅力的に思えます。他者から圧倒的な称賛を得られる快感。こりゃ気持ちがいい。これが一般的な感覚と推測します。一方、獅子神は能力を使っていとも簡単に人を殺しました。おそらく彼はサイコパス。ただ、私たちが一般的にイメージするサイコパスより、ずっと人間味がありました。母や直行、しおんに対する態度をみるにつけ、何故あそこまで冷酷に人を殺せるのか疑問なくらい。さらに超が付くイケメン。ギャップは絶大で(これを魅力と言ってよいのか悩みますが)、惹きつけられるものがありました。彼の対照に位置するのが本作の主人公、犬屋敷。獅子神=悪とするなら、犬屋敷=善。典型的ダメおやじキャラがヒーローという構図は俄然燃えますが、キャラの魅力という点では獅子神に劣ります。やっぱり憲さんは違うんじゃないかと。身長178㎝で実にスマート。もっとしょぼくれ感が欲しいです。物語全体を通じても、より獅子神の方にスポットが当たっていた気がします。結局、守りたい人は誰一人として守れなかった獅子神に対し、家族を守り抜いた犬屋敷。能力の差異ではなく、その使い方の違い。自分だけ守れても、虚しいだけです。犬屋敷は手に入れた能力を使って娘を守りました。いえ、彼は特殊能力を持つ前から、ちゃんと家族を守ってきました。家族を養うことがどれほど大変か。衣食住の保障が当たり前と思うなかれ、子供たちよ。そういう意味では母親がダメ。本当にダメ。あなたが夫を馬鹿にするから子供が真似するんです。反省しましょう。伏線放置(娘の漫画家志望の件)など、脚本は今一つという気はしますが、空中戦闘シーンの見応えはなかなか。ネットの匿名掲示板で暴言を吐く輩への報復が、一番カタルシスがあったりします。
目隠シストさん [インターネット(邦画)] 6点(2018-11-25 10:53:52)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 21件
作品の平均点 6.10点
作品の点数分布
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314.76%
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5628.57%
6419.05%
7942.86%
814.76%
900.00%
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作品の標準偏差 1.15
このレビューの偏差値 49.28
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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