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《ネタバレ》 この設定、普通なら主人公は双子でしょう。それを7つ子でやろうとした”チャレンジ精神“にまずは拍手を贈りたいです。よくぞ『常識』や『リアリティ』の壁を乗り越えたものだと感心します。勿論、無茶した分ツッコミに対する耐性はゼロ。物語的には”あり得ない“のオンパレードです。人口分配法のオチにしたって初めから分かっていたこと。しかしです!エンターテイメントで一番大切なのはリアリティにあらず。そうワクワク感。魅力的な嘘の力でお話に引き込めれば何の問題ありません。7人の主人公がガチに、アッサリ、死にまくる展開に痺れました。“主人公は死なない”お約束が通用しない恐ろしい世界。でも本来はそれが当たり前なのに。普段は考えないようにしているだけの話です。エンタメで楽しんでいたはずなのに、不意にシビアな現実を突きつけられて震えると。なかなかやってくれますなあ。7人がそれぞれ個性豊かな人格を有しているのが素晴らしいです。パブリックな人格や人生を共有していても、命の重さが7分の1に目減りなどしません。主人公が死ぬ度に、私もまた命を奪われました(これは本作と同じく主人公が死にまくるトムクルーズ主演の某作や、クローン祭りのバイオ4とは全く別物の感覚であります)。リアリティを排除したエンタメだからこそ響くリアリティ。これぞ正しい娯楽作品の在り方に違いありません。
【目隠シスト】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-02-05 18:28:40)(良:1票)
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