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トレーニング デイ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 トレーニング デイ
製作国
上映時間122分
劇場公開日 2001-10-20
ジャンルドラマ,サスペンス,犯罪もの,刑事もの
レビュー情報
《ネタバレ》 正義の味方ではない。かといって悪人と切り捨てるのも憚られる。そんなミステリアスな悪徳麻薬捜査官という役柄に、デンゼル・ワシントンの役者としてのパーソナリティがはまります。彼が持つ善人イメージ(先入観)が、大いに観客を惑わせます。アロンゾは一体何者か?新人捜査官ジェイクと観客が抱く共通の疑問が、そのまま作品の魅力に繋がっています。何といても、デンゼルの目力!引込まれます。そして語りに説得力がある。後ろめたさがゼロだから。違法捜査も横領も、全てが彼の真実。それが詭弁だとしても、経験者の言葉には重みがあります。アメとムチを使い分ける人心掌握術も手馴れたもの。免疫の無い若者ならば、アロンゾの思想に被れても可笑しくありません。事実、ジェイクはかなりの部分“取り込まれた”。だた「人殺し」という倫理観のハードルは、予想以上に高かったということ。純な警官の正義心を見誤ったのはベテランの誤算。かつて自身も持っていたはずなのに。ジェイクが絶体絶命の危機を脱出する件がいい。たまたま助けた女の子がマフィアの従兄妹だったなんてご都合主義もいいところ。でも因果応報ならば許せるというもの。まさに『情けは人の為ならず』です。ラストのアロンゾVSジェイクでも因果のルールが採用されています。今までの悪事のツケが勝敗を分けた。ここでアロンゾの戦いぶりに注目。彼は何故ジェイクを殺さなかったのか。良心の欠片が邪魔をしたのか。あるいは百戦錬磨が故の慢心でしょうか。いずれにしても極悪人でない証。弱い人間の証です。だから哀れだと思います。一方、ジェイクの方にも心の変化が覗えます。もし彼が12時間前の彼だったら、迷わずアロンゾを確保し司法の手に委ねたはず。しかし彼はあえてアロンゾを見殺しにした。その意味は大きい。長いトレーニングデイを終えた一人の新人麻薬捜査官。再び目覚めた彼はどんな人間に生まれ変わっているのでしょうか。
目隠シストさん [DVD(字幕)] 8点(2009-06-14 21:33:31)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 227件
作品の平均点 6.63点
作品の点数分布
000.00%
131.32%
220.88%
331.32%
4114.85%
52812.33%
65323.35%
75825.55%
84620.26%
9187.93%
1052.20%
作品の標準偏差 1.63
このレビューの偏差値 55.19
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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