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es[エス](2001) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 es[エス](2001)
製作国
上映時間119分
劇場公開日 2002-06-22
ジャンルドラマ,サスペンス,刑務所もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 私たちは社会生活を営んで生きています。それは少なからず何かを演じて生きているということ。ある人はサラリーマンを。ある人は学生を。意識しようとしまいと、“こうあるべき”という役割を演じて生きているのが、社会的動物たる人間です。本作では、心理学の実験として「看守」と「囚人」の役割が被験者に与えられます。当然、被験者は初め役割を演じます。報酬を得られる単なる実験として。しかし教授という神のもと、与えられた役割という大義名分のもと、次第に自己より役の占める割合が増していきます。物事を決めるのは自己ではなく役割。それはとても心地よい状況のはずです。なぜならそこには自己責任が存在しないから。でも、自分に都合の悪い決定だと逆に息苦しく感じることもある。勝手なものです。でもそれは日常生活でもごく普通に行われている心の動き。心の安定に必要な行為です。だからこそ、本作で起こった事象にはリアリティがあります。社会と隔離された密閉された空間。そこでひとつの社会を形成してしまっている状況。思考を停止させるのになんと好条件なことか。役割が自己を食い尽くしていく恐怖があります。普通の人間に潜む狂気が一番恐ろしい。
目隠シストさん [DVD(字幕)] 8点(2006-08-07 17:58:22)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 349件
作品の平均点 6.79点
作品の点数分布
030.86%
130.86%
251.43%
3144.01%
4144.01%
53810.89%
64512.89%
78424.07%
89025.79%
94111.75%
10123.44%
作品の標準偏差 1.91
このレビューの偏差値 53.33
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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