Menu
 > 作品
 > ハ行
 > 裸のキッス
 > stroheimさんのレビュー
裸のキッス のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 裸のキッス
製作国
上映時間92分
ジャンルドラマ,サスペンス,ラブストーリー,モノクロ映画,犯罪もの
レビュー情報
スコセッシやスピルバーグに影響を与えた?それどころではない。作品を観れば、ゴダールやヒッチコックに並ぶ逸材であることは明らかである。短いショットの連結によって確信犯的に重要度を知らしめるその手法は正にヒッチコックの手法であり、事実匹敵しているし、ジャンプカットを始めそれ自体がその運動自体が魅力となりうる事象や技法を提供する姿勢は正にゴダールである。加えてこの作品に触れた折、思い出さずにいられないのが『狩人の夜』である。撮影が同じくスタンリー・コルテスによることは後で知り、驚きと納得を得たのだが、その光をふんだんに取り入れた映像そのものもさることながら、映像によるところの語り口(長回しを厭わず、省略を恐れない)、真相を目撃した際のカッティングであるとか幼女が真相を語った後の流れるような、一連の動きと運命付けられていたかのような録音機からテープへのカメラワークだとか、夢の絶頂であった子供たちとの掛け合いの歌を凍り付くような絶望の歌として再会させてくれるあたり、すべてが『狩人の夜』的なのである。それはつまり『狩人の夜』の素晴らしさを再確認したいのであるが、それと同時に、ゴダールやヒッチコックまでも感じ取らせてくれる、この教祖として申し分ない人物、サミュエル・フラーを本来あるべき陽の下に立たせようとする運動への欲求なのである。
stroheimさん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-04 10:08:52)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 5件
作品の平均点 8.40点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6120.00%
700.00%
800.00%
9480.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.20
このレビューの偏差値 54.17
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
裸のキッスのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS