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《ネタバレ》 すごく実験的な映画だと思う。淡々と続く朗読、主人公二人の二役、不思議な透明感のある映像、全編を流れる坂本龍一の音楽。抑制された演技も素晴らしい。しかし、、映画としてひとつの成り立ちを考えると???となってしまうのは、つくり手の及び腰が画面にでてしまっている感があるからだと思う。原作者に気を使い、俳優陣に気を使い、教授にも気を使い…という監督の姿勢がほのみえて、せっかくの試みをつぶしてしまっているような気がする。唯一輝いて見えたのは宮沢りえ。わたしはこの映画で彼女の才能の底知れなさを感じた。トニー滝谷がジョギングをしていたり、どんぶり一杯のサラダを食べているシーンでは、どうしても村上春樹を彷彿とさせてしまって、それがいいんだか悪いんだかよくわからない。それから坂本龍一の音楽はこの映画にかぎってはわたしにはうるさかったです。
【はちかつぎひめ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2006-06-15 07:36:47)
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