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《ネタバレ》 「その嘘は、罪ですか。」が内容を言い表している。過疎地の無医村における偽医者、その嘘を皆で真実にしつつ、土壇場になったら手のひらを返す村人たち。偽物であり、自分とは関わりのないことだと言い張りつつも、全否定はせずにどこかでその意義を皆が認めている。そうしたギリギリの難しい問題をこの映画ではまさに投げかける。
■なぜ釣瓶が偽医者になろうと思ったか。当人は「撃たれたから返し、を繰り返していただけ」と瑛太に語り、香川照之はわざと倒れそうになって警官が手を差し伸べたところに「なぜあなたは手を差し伸べたのか。自分を愛しているからではないですよね。それと同じだ」という。最初の動機は楽な金もうけも多少はあったのかもしれないが、来てみると全く違ったのであろう。そこは最終的には観る者に投げられたままだ。 ■八千代薫、井川遥母子の関係は非常にうまい。全体として皆素晴らしい中でこの二人の演技は際立っている。井川が泣くのをこらえるシーンは名演。 【θ】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-05-05 00:49:14)
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