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羅生門(1950) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 羅生門(1950)
製作国
上映時間88分
ジャンルドラマ,法廷もの,時代劇,モノクロ映画,犯罪もの,ミステリー,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 黒澤を「世界のクロサワ」に押し上げた記念碑的作品。尺も90分以下というコンパクトさ。印象としては、音の聞き取りにくさはあるものの、画は現在でも十分に勝負できるものだと思った。

■カメラワーク、構図の取り方がうまい。そして実は細かな工夫をいろいろしている。例えば雨が見えるようにするために、あの雨には実は色が付けてある(墨を溶かしたと聞いた)とか。

■ストーリーは、各人のエゴによって真実が「藪の中」にされていく過程が描き出される。各人が何を守りたく、そのためにどういう物語を語るかというのは、きちんと考えてみるとなかなか面白い。各人の話の中では、皆語り手が「(仕方なく)殺した」と、殺人の役は引き受けているところがまた興味深い。

■個人的には、最後に真実らしいものを志村が語ってしまうところと、最後に希望を見出してしまうところとが若干残念。こういう流れなら最後の最後まで真相は「藪の中」にするような構図にしてほしかったし、志村が短刀を盗んだとはいえ善人、というポジションはなんか息詰まる展開をラストで抜いてしまっている。志村を最後で超悪人のようにしてしまってもいいし、そうでないなら三人の言い争いをもっと引っ張ってもいいと思った。
θさん [DVD(邦画)] 7点(2011-03-05 00:24:40)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 183件
作品の平均点 7.33点
作品の点数分布
000.00%
110.55%
221.09%
321.09%
442.19%
5126.56%
63016.39%
74524.59%
84222.95%
92714.75%
10189.84%
作品の標準偏差 1.69
このレビューの偏差値 48.86
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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