| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 ”写真を撮る”という事について何も語っていない。
スクープ現場という危険な状況に対する中毒性も、撮る側の倫理観の問題、撮る事が権威化していく危うさも、掘り下げる事はない。 ましてや映画という動画と、写真という静止画の関係性や映画における写真の表現の可能性を探っているはずも無い。(是非は別として、バクマン。では映画における漫画の表現の可能性を探っていたと個人的には思う) 最終的には、驚きも新鮮さもない恋愛要素を含んだ、師匠と弟子の物語に収束させてしまっている。 芸能界の裏側を描くにしても、福山雅治の装飾過多な人物設定、過剰な演技と端正な見た目のせいで、裏側が表側まで出張っているような錯覚を覚える。福山雅治が撮るのではなく、彼を撮る映画になっている感覚。 その点彼の存在感を消したり、彼に潜在する危ういイメージと魅力を顕在化出来る是枝監督の凄さを改めて感じた。 含みのある台詞と行動の直後に、律儀に伏線回収をしているので、作品として小さくまとまってしまっている印象も受ける。 冒頭のカット(長回しでもある)とラストのカットを空撮で撮るあたりの映像的目配せも意図がなければ、ただ小賢しい。 【ちゃじじ】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-09-24 01:06:40)(良:1票)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |