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《ネタバレ》 冒頭の長回しの凄さ。それは、ただ時間の経過をおさめるだけではない。
そこには、空間の移動があり、人物や車、出来事がまるで計算されていないかのように、絶妙のタイミングで横切る。 そして、カップルから別のカップルへの視点の移行が伴う。一度離れた、二つの視点は検問という舞台装置で再び出会い、観客の意識が別のカップルへ移りかけた、その瞬間に爆発が起こる。 本当に美しく、濃厚な映画体験をする事が出来た。 常に提示され続ける、多重の出来事、人物配置による画面の深度の深さ。 音や、フェードイン、フェードアウトを使うことで、画面の外への興味の引きつけも、尽きる事がない。 画面を構成するアングル、人物の占める比率による、心理描写、登場人物の関係性の変化なども、常に暗示され続ける。 音と映像の互いが決して譲り合うことも、迎合するこもない、相関関係。光と影による演出などもすごい。 台詞や展開も加えて、とてつもない情報量による、非常に濃密で贅沢な映画だった。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-05-15 00:11:51)
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