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鉄でできたパイプやバルブでスチームを制御して空を飛ぶという、要するに出力だけを見て生み出すものの重量を無視する絵空事で壮大な物語を作っても、いまどきそんな妄想エセ科学に素直に興奮できる人は少ないだろう。反重力というオカルトなら現在の科学常識と競合しなかったと思うが、機械美そのものがキモなので、中途半端にリアルになり、ラピュタのわくわく感や夢がない。大友ブランドに目がくらんで、出発点で根本的にずれている科学リアリティ、そもそも現在のアニメターゲットに存在しない機械ノスタルジーのために大金をつぎ込んで、最後まで作りあげてしまった。作っている途中で根本的な無理に気がついてまとめる意欲をなくしたのか、無人島に漂流したようなかっこうの爺さんが出てきてからは、全ての登場キャラのリアクションが常軌を逸しはじめ豪快に破綻する。ロンドンは大破壊され瓦礫で死人の山であろうはずなのに何やら子供は大はしゃぎしているし、ロンドン大惨事のさなかで少年少女は何やら初恋チックだ。
【マンフロント】さん [地上波(邦画)] 2点(2007-03-05 14:06:03)
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