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《ネタバレ》 キーラ・ナイトレイは、確かに大変な美女だけれども、どうにもその笑い方に品がなく、また、致命的に色気がない女優さんである。まあ、ソフィー・マルソーのアンナもイマイチだったのだが、まだ彼女は男に惑い惑わされ、というのに説得力がある。・・・というわけで、キーラがアンナを演じるということと、過去に何度も映像化されていることを考えると、この演出は大正解であったと思う。非常に工夫された、それでいて無理がなく面白い方法だった。どこかコミカルな趣を感じさせてくれたのは有り難い。これでシリアス路線まっしぐらだったら、悲惨だったと思うので。ただ、あの社交ダンスの踊りは???であった。腕をうねうねさせて、あんなの初めて見たゾ。ああいうのが、当時のロシアで流行ってたのかしらん? それにしても、アンナという女性は、超が付く身勝手なお人。若い愛人に走るも、夫に戻り許しを請うたかと思えば、やっぱり愛人を愛していると言い、愛人の愛も信じられなくなり発狂、薬漬け、自死・・・、と、まあ当然のルートを辿るので、見ている方は同情も何もなく、ふむふむ、そらそーだろ、としか思えないというか。夫も愛人も、何だかなぁ、という印象で。しかし、「愛」って何なんですかねぇ。肉欲が盛んな頃は、単なる発情期であって、愛してる、ってのとはちと違う気が。発情期を過ぎた後、それでも、愛しい、会わずにいられない、その人のことを思わずにいられない、というのが愛情の芽生えでは。そういう意味じゃ、アンナは発情期を愛と勘違いしたまま、勝手に死んじゃった、ということもできるかな。随分意地悪な見方だけど。歳をとると、人を愛することって、そんな単純な話じゃないでしょ、とか思っちゃって、ダメだねぇ。勢いで突っ走る、そう、それも愛でしょ。そーでしょ。そう思いたい、若いころのように。
【すねこすり】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-01-03 03:13:19)(良:1票)
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