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最近、邦画「丑三つの村」を見たのですが、主人公が屈折していく様に、少し通じるものがあると感じてしまった。まあ「丑三つの村」は完全B級映画、こちらはカンヌのパルムドールで“一緒にするな!”とお叱りを受けるかも知れないのですが・・・。どちらにも絡むのはやはり“戦争”。世間を憎んで、一人武装していく過程は、継男とトラビスが重なります。実際にトラビスが武器を使う場面は、一応“正義”だったことになるようですが・・・。でも、こうして反社会的行動に走る要因を“孤独”とか“病む社会”に求める作りには大いに不満。多いですけどね、実際。人間なんて誰でも孤独だし、同じ社会に生きている人間が皆、暴力的になるわけじゃなし。“こんな自分に誰がした!”と他者のせいにする犯罪者の心理に通じるんでしょうけど、キライです。ラスト、トラビスの今後を暗示するようで、さらにイヤです。なんというか、全編通して胸に迫るものがなかったし、トラビスに共感できなかったのは致命的。イイ映画なんでしょうけど。ジョディ・フォスターは圧巻。ハーベイ・カイテルはなかなかカッコ良かった。それにしても、私は、デ・ニーロという役者が好きになれません。
【すねこすり】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-06-26 14:56:39)
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