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圧倒的に好きな男がムショにいるんだけども、シャバの現実を生きるためには別の男たちとそれなりに女を実感していないとダメ、というのは、正直、共感できてしまう。45年前の作品なんだよなぁー、これ。今でも賛否の分かれそうな内容、当時は結構批判もあったんじゃ、と思います。正直、尼さんみたいに生きるって、一度しかない人生、無味乾燥過ぎますね。母親なんだから子育て必死でやりゃーいいじゃん、と真面目な方は思うでしょうが、別にセックスだけじゃなくても、異性(場合によっては同性)との交わりというのは、身も心も潤うのですよ。ジョイの場合、潤い以外にも、生活の手段としている節もあり、そこは受け止め方が分かれるかと思いますが。長いこと社会人やっていると、「色事の潤い」のない若しくはなくなって久しいと思われる人に幾度か遭遇するものです。こういう人々に特徴的なのは、やたらと攻撃的なところでしょうか。プライドもかなりお高く、そのくせ、自信はないのか、職場で仕事の内容やそれにまつわる諸事にダメ出しされると、人格を否定されたかのごとく反撃する、みたいな点が見えると、女性の場合、私は勝手に「あー、この人バージンだ、99%」と心の中で思っちゃいます。すごく余計なお世話で、失礼極まりないかも知れませんが、多分当たっていると思います。恋愛なりそれ未満の色事なりって、ある意味、他人との全人格的交わりなわけで、この経験のない人は、自分に自信を持てなくても仕方ないと思うのです。親以外に、赤の他人が丸ごと自分を受け入れてくれるという体験は、とても大事なもの。まー、細かいことを言えばそりゃ違うという部分もあるんですけどね。・・・ジョイが、決して自己価値を高く置いてはいなくても、半面、現実の流れに自然に乗ってその生き方自体を卑下していないのは、多分、自分をきちんと肯定できているからだと思うのです。流されているようで、したたかに世渡りできるしなやかさも持っている。頭でっかちで自己保身に汲々としている攻撃的な輩よりゼンゼン魅力的です。ローチ、さすがです。やっぱりあなたは素晴らしい!
【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-03 23:16:25)
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