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タイトルから、「風立ちぬ」ふうの悲恋ものかな、などと勝手に想像してたけど、あけてびっくり。子供の世界の話とは。しかも珠玉のように美しい。こういう隠れた小品を発見すると本当に嬉しくなる。小津安二郎にも「おはよう」とか「生まれては見たけれど」みたいな子供映画の傑作があったけど、それとも違う味わい。下のレビュワーさんで、ネオレアリズモにたとえていた人がいたけれど、確かに、日本映画的な子供の描き方とはちょっと一線を画しているかも。描かれているのは明かにあの頃の日本なのだけど、手法は西洋的。というか題材的にはもう一歩のところでヌーヴェルヴァーグだし。ただ、1960年というと、もうヌーヴェルヴァーグが出てきてたから、当時は時代遅れと見られていたかも。でも、今の目で見ると、逆に新鮮だ。こういう丁寧な職人的な意匠を見ていると、「Always」の世界が作り事に見えてきてしまう(あれはあれでよかったけどね)。
【いのうえ】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-03-18 23:22:52)
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