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《ネタバレ》 デ・ニーロにシーモア・ホフマンと役者をそろえ、演技面ではすごく面白かったのだが、何かが足りない映画。漠然と何が足りないのかなと考えながら観ていたが、自分の中では分かり合いのドラマとしての盛り上がりに欠けるのではないかという結論に達した。
厳しく言えば、結局ウォルトが同性愛に理解を示すのは、自分が脳梗塞をわずらったからだし、異質なもの同士の理解に過ぎないのではないかと感じた。そこには最初からドロップアウト組同士の連帯感が存在しているわけで。こういう環境の力に頼らずに、理解しあわなかった二人がお互いを尊重していくような映画の方がもっと感動したかもしれない。 ただし、愛情とカネという描きにくいテーマにも踏み込んでいるのは好い。社会的な弱者ほど、愛を求めていてそれを得られないのは必然とはいえ、何とも悲しい話である。エンディングの二人のやり取りも面白い。アドリブの可能性もあり、この二人の卓越した演技力を象徴するカットだ。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-09-27 18:41:50)
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